金貸屋のCMって、どう思う?
 「アイフル」という高金利金貸のCMがどうにもひっかかる。
 絵に書いたような貧相な男のところに、電話がかかってくる。仲間からのツーリングの誘いである。仲間たちは最新鋭のバイクにライダースーツだが、貧相男は貧乏そうな格好で、自転車に乗って現れる。そこにテロップである。「どうする?アイフル!」
 もう1編ある。
 絵に書いたような貧相な男のところに、電話がかかってくる。仲間からのダイビングの誘いである。仲間たちは最新のダイビングスーツはじめ機材を揃えて待っている。貧相男は黒い海パンにフィン、シュノーケルを口に加えて海中メガネという出で立ちで、手を振りながら現れる。そこにテロップ。「どうする?アイフル!」

 まことに寒々しいユーモアだ。
 しかし、このような内容はもしかしたら的を得ているのではないかという気もする。
 カネはないけど遊びたいとかカネはないけどいい格好したいという若い連中はもしかしたらサラ金の無人審査機のまえに立ってカネを調達するかもしれない。後先考えないで。
 まあ、「丸井のクレジット」だってカード使って買うのだって、大差はないのであるが。
 で、こうやって借りてもかえせない奴が多いので、焦げ付きはとても多いと聞く。焦げ付かせた奴には、さんざん遊び尽くした後での「自己破産」という手段もあるわけで、借り得である。

 たまにスイッチを入れるTVは金貸のCMが溢れている。
 どの金貸屋も無意味なさわやかCMであって、怖〜い狼が声色を使って騙そうというふうにしか見えないのである。
 さあ、借りろ。借りたカネをふところに、まずは楽しめ。苦しむのは後でいいのだからね。
 この国の政治屋どもは税金を使って、「楽しんで」きた。少なくない金額をかすめ取って懐にも入れた。
 で、その結果は、700兆円という借金だ。
 この国のごく一部が楽しんだ挙げ句が、これだ。
 どうする?破産宣告か? 
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