おそらく私の母親に問い合わせて住所を確認して送ってくれるのだろう。中学と高校の同窓会の案内がほぼ毎年のように届く。
卒業し、生活の拠点を東京に移した私は、郷里で過ごした時間よりも東京で過ごした時間のほうが長くなった。
それで里心がわくかというと、そんなことは一切ない。
過ぎた事を片っ端から忘れてしまう性分なので、同級生の顔も教師のこともどんなことがあったのかもほとんど思い出せない。良い思い出もそうでない思い出も忘れてしまった。(よく昔の思い出を事細かに変わる人がいるけれど、記憶力が凄いのか、退屈な人生で、過ぎた時の思い出くらいしか語りうるものがないのだろう)
そういう次第なので、仮に同窓会に出席したとしても、誰だか思い出せない「同級生」からすでに忘れてしまった思い出話を聞かせれるということになるのである。
そういう会合に出ても面白くないだろうと思うので出席はしないのである。
もしかしたら、昔好きだった女の子の現在の姿を見たくはないという気持ちがどこかにあるのかもしれない。 |
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