興味のない人にはどうでもいいことかもしれないが、2002年の8月は格闘技やプロレス関係の大きな興行が立続けに開催されている。
とくに<格闘技>はブームである。K−1に端を発して、この3年くらいの間で、人気が定着してきた感がするのである。
いや、定着ではないか。ブームの状態が長続きしているだけかもしれない。
怪しげな「格闘技戦のようなもの」が出始めている。粗製濫造が始まっているのだ。
こんな不況のなかで、客の入りは、果してどうなのだろうか。
先日は、東京ドームで「LEGEND」という格闘技の大きな興行があった。日本テレビが主催して中継した。ライバルのフジテレビがK-1でひと山当てたので、いっちょこっちも当ててやろうという皮算用があったのだろう。
結論から言うとこの興行は大失敗。
6万〜7万人の観客を集められる会場なのに、公称2万8千、実際は1万人も入らなかったのではという説もある、どうしようもない不入りだった。
vc理由は出場する選手の対戦、すなわちマッチメークがつまらないものばかりだった、。
目玉は、小川直也と合衆国のレスリング銀メダリスト、ガファリ選手の銀メダリスト対決だった。このガファリというのがとんでもない食わせ者で、トレーニングを怠っていたらしく、だぶだぶのお腹で、単なる風船でぶとしてリングにあがり、小川のまるで腰が入っていないパンチで鼻血を出して戦意喪失で1ラウンドで試合終了。
とんだ食わせ者である。
格闘技イベントが次々と開催されるようになって、「未知なる強豪」が次々と登場するようになった。今までどこにいたんだろう、というくらい出てくる。となれば、元銀メダリスト現ただのでぶ、ガファリのようないいかげんなのも出てくるのだ。
とにかく流行なのだ。
ふと気がついたのだが、数年前まであれほど盛んだった「野外コンサート」がめっきり減っている。内外著名バンドの入れ替わり立ち替わり公演だのグレイだのラルク・アンシエルだのといった歌謡バンドがやれ10万動員、20万動員などとボロい興行をしていたが、音楽業界の不況も相当に深刻な状況にあるらしい。
代わって流行しているのが、カネを取って見せる喧嘩である。
そういうことなので、格闘技もほどなく廃れることだろう。
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