バカ映画の金字塔「少林サッカー」を見ろ!
 この数年、これほど公開を待ち焦がれた映画はなかった。
 2001年。香港で「少林足球」という映画が記録破りのヒットとなっているというニュースを聞いて以来、見たくてみたくてたまらなかった映画がついに日本上陸を果たし、先行レイトショーがあったので見てきた。
 「少林サッカー」である。
 面白い。
 感動した。
 あやうく笑い死にしかけた。
 なんといっても爽快な映画で、見終わってうきうきしながら映画館を後にした。久しぶりの高揚感だ。ずうっと昔、ブルース・リーの映画を見終わった後で、カンフーの真似事をした日のことを思い出した。
 主演と監督は、周星馳(チャウ・シンチー)。
 多士済々の香港映画界にあって、喜劇映画でナンバーワンの俳優である。脚本監督も手がけている才人で、日本で注目されていなかったことが不思議でしかたがなかった。「不夜城」の作家・馳星周は知る人ぞ知る香港映画マニアで、ペンネームをこの知られざる天才にあやかったのは有名な話である。
 周星馳はものすごい数の映画に出演しているが、そのほとんどがバカ映画である。
 言っておくが、「バカ映画」というのは褒め言葉である。バカとしかいいようがない人物や状況をバカとしかいいようがない描き方をする。その清清しさに対する圧倒的な賛辞である。
 ああ、わたしは香港映画を見続けてきて良かった。
 香港で圧倒的な人気を誇り、バカとしかいいようがないギャグをこれでもかとばかり繰り出す喜劇王・周星馳がやっと日本でも知られることになる。

 ストーリーはこうだ。
 人間離れした少林拳の使い手で、今はしがないクズ拾いのシンが、落ちぶれた元サッカー選手と出会う。かれの誘いでサッカーで名を成し、少林拳を広めようと立ち上がる。かつての修行仲間(鉄頭、数メートル飛ぶ巨漢、ボールを吸い付ける肌を持つサラリーマン、ブルースリーのそっくりさん)を集め、勝ち進むが、決勝戦でドーピングで強化されたデビルチームに苦戦、しかし、意外な助っ人が現れ・・・。

 CGの使い方は、圧倒的に正しい。
 バカをしっかり見せるためのバカCGである。
 無敵である。
 
 この映画に出てくるのはみな揃いも揃って強烈なルックスを備えた人物で、それだけでも見る価値がある。唐突に出てくる変な登場人物も注目。とくに「作曲家志望の男」は見のがしてはならない。
 それから、中国文化圏で圧倒的な人気を誇る人気アイドル・趙薇(ヴィッキー・チャオ)も出演しているが、最後の最後までまともなメイクで出てこない(というかブスメイク)というのもすごい。

 とにかく、見ろ。
 ほんと、すごいぞ。
SEO [PR] おまとめローン 冷え性対策 坂本龍馬 動画掲示板 レンタルサーバー SEO